夢雫

かぞくと過ごす毎日を経て

きっとこういう気持ちを持ちたかったのだと

かみしめて愛でているところ

仕事で一息ついたころから

ほしくて仕方のなかったかけがえのないものを

まいにち両手いっぱい抱きしめている

わたしの人生でいちばんのたからもの

日々大きくなる存在を育んでいることが

いかに人生を豊かにしてくれるか

いかに幸せな気持ちをもたらしてくれるか

ずっと忘れないでいたいと思う

仕事の代わりはいくらでもいるけど

家族にとってのわたしは代わりがきかないただ1人

いい言葉をもらったなぁと今も思う

 

切迫での入院

実家での静養

制限付きでの復帰

長らくの休業

その都度助けられ、補填されて社会は回っていて

今まで肩肘はって

身体を削るようにして仕事していたけど

私ひとりいなくても回る世界だと気がつくと

生活や身内を大切にする時間に

重心を傾けることが、やっと、できるようになった

しごとだけが人生じゃない

なんだかずいぶんと豊かな気持ち

荷物を抱えすぎないこと

大事なものの順序を違えないこと

家族の安全

安心

健康

仕事はその次

お手伝いもいただきながら

ありがたく

そして

あんまり諦めずに

ほどほどに楽しみながら

生きていきたいと思う

担任に戻ってみて

自分の生徒がいる楽しみも

久しぶりに感じながら

今できるいちばんを